WEEAVE

メロディアスで柔らかなフロウ。繊細な言葉選びとラフな肌触りのビート。
AIRIEの音楽は、ジャンルの境界を越えながら、感情の余白を丁寧に描き出す。

高知・四万十で育ち、現在は東京を拠点に活動。
ABEMA『ラップスター 2024』でも存在感を放った彼が、沈黙を破り、アルバム『DAYS B4 THE LIGHT』に込めた想いを語った。

音楽は、父との原風景から

── 音楽を始めたきっかけを教えてください。

「父親の影響が大きかったですね。小さい頃から家でいろんなジャンルの音楽が流れていて、それが自然と自分の中に入ってきた感覚です。
初めて自分で音楽を作ったのは高校3年生。地元の『川ジャンロックフェスティバル』に出ることになって、その時に父がトラックを作ってくれたのが最初でした。」

ルーツにあるのは、ザ・キッド・ラロイ

── 音楽的なルーツについては?

「ザ・キッド・ラロイが一番影響を受けたアーティストです。彼の音楽から受けた衝撃は今でも自分の核にあります。」

宇宙語から始まる制作プロセス

── 楽曲はどのように作っていくのでしょうか?

「まずトラックを聴いて、そこに“宇宙語”でメロディーを乗せていって、そこから自分が今書きたいことを言葉にしてリリックに落とし込んでいきます。」

『DAYS B4 THE LIGHT』──1日を描くアルバム

── アルバムはどんな作品になりましたか?

「この作品では、自分がこれまで感じてきたことや経験を“1日”という時間軸で表現しています。朝から夜までの感情の流れを、曲ごとに切り取るようなイメージ。
『never miss』はお気に入りで、一目惚れの感情をそのまま描いた曲になっています。」

地元を想う──Tade Dustとの共作曲

── コラボ曲の制作経緯を教えてください。

「Tade Dustとはイベントで知り合って、自分から“アルバムに参加してほしい”と声をかけました。
今はそれぞれ地元を離れて東京にいるけど、この曲は、そうした立場から改めて地元を思い出しながら描いたものになっています。」

AIRIEの滑らかで情緒的なフローは、日々を漂う感情をやわらかく掬い上げる。
この“1日”を綴ったアルバムが、誰かの日常に寄り添う光となるだろう。